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= え、この漢字違うよね?—TLIで中国語と恋をした

文 / 高井洋平(日本籍)

このタイトルを見ると、台湾や中国の方は「内ってなんだ?」と思うかもしれませんね。逆に日本人の方は「內ってなに?」と思うかもしれません。母国語が漢字と関係のないヨーロッパの方などはきっと「内も內も同じじゃないのか?」と思うでしょう。しかし、この二つの漢字を区別して書き分けないと、台湾の國小でも日本の小学校でもおそらく漢字テストでは先生からバツをつけられてしまいます。この二つの漢字の間には、それほどまでに決定的な違いがあるのです。どうでしょう?台湾や中国の方々は日本語を学びたくなってきませんか?日本人の方は中国語を勉強したくなってこないでしょうか?


私はこんな風に、ちょっと変なところに面白さを感じながら日々中国語を学んでいます。申し遅れました。私は高井洋平と申します。今年の5月に中国語トレーニーとして台湾に派遣され、早くも半年が経とうとしています。間もなく台湾のオフィスで本業に戻る予定ですが、これまでの半年間は「 業務=中国語学習」として毎日みっちり中国語を学んできました。おかげで、今はタクシーに乗ったときも運転手さんに目的地を伝えて「什麼?」と聞き返され、心が折れることもかなり少なくなりました。

それもこれも、毎日毎日飽きることなく中国語を教えてくださったTLIの老師の方々のおかげです。(宣伝ではありませんよ。笑)正直な話、半年間毎日中国語を勉強するというのは決して楽ではありませんでした。お仕事をしつつ、中国語を学んでいる方からは「仕事しないで勉強するだけでいいなんて最高じゃないか」とお叱りを頂きそうですが、なにせ私はこれまで外国語を、いえ、外国語に限らず何か一つのことをこれほど短期集中的に勉強した経験はありません。毎日授業が終われば頭はもうヘトヘトで、慣れるまでは帰宅後の復習も十分にできませんでした。


何が言いたいのかといえば、何事も「楽しみ」がなければ長続きしないし、中国語の勉強もその例に漏れないということです。私が中国語を勉強し始めてすぐに感じたことは「日本人で良かった」ということでした。発音や声調、聞き取りなどはほとんどできなくても、中国語の文章は何となく読めてしまうのです。文法を習っていなくても何故か意味は読み取れてしまう、そんな不思議な経験はいままで20年以上共に生きてきた「漢字」のお陰でした。もちろん、皆さんもご存知のように日本語の漢字と中国語の繁体字や簡体字には違いも多分にあります。しかし、特に繁体字は日本語の旧字体に近く、比較的簡単に対照となる漢字を類推することができるのです。例えば「亀」、この字を繁体字で書くとなんと「龜」。一目でわかりますよね、決して書けないですが。これは、正に日本人が中国語を学んだ際に感じる大きなアドバンテージです。

ただし、このアドバンテージは逆にディスアドバンテージにもなり得ます。例えば繁体字の「穩」という字。日本語の「穏」にそっくりですが、「穩」には「穏」にはない小さい「エ」が隠れていたり「ヨ」の2本目の横棒が左右に若干長かったりと、日本人だからこそ陥ってしまう「罠」があるのです。しかし、この罠は文字の歴史を考えれば仕方のないことです。かつて中国大陸から漢字が伝わった日本では、時代を経る中で効率性や記号としての利便性の要請を受け、旧字体から新字体へ漢字も変遷を辿りました。中国の簡体字も概ね同様です。この「複雑→単純」という大きな流れの中で日本人が陥りがちな罠が生まれてきたのです。


ただ、ここでちょっと考えてみてください。本文のタイトルにある「內·内」という字。「複雑→単純」という流れに当てはまらないのです。何故ならこの二つの字を分ける違いは、中央の部分が「入るなのか( 內)」、「人なのか(内)」だけで全体の画数には違いはないのですから。ここに、私は「中国語を勉強する面白さ」を感じてしまったのです。残念ながら、私は歴史学者でも言語学者でもないのでこの違いが如何なる発祥を持つのかはわかりません。しかし、だからこそ気軽に妄想をしてみました。「遠い昔の日本にも漢字が苦手な人がたくさんいて、いつのまにか內を内と書くようになってしまったのではないか」と。


このような楽しみ方は、ちょっと「變態(変態)」的かも知れませんが、今中国語を学んでいる方も、これから中国語を学ぼうとする方も、自分自身の楽しみ方を見つけて勉強することが上達への秘訣になるのではないでしょうか。


ということで、"我們一起努力學中文吧!(一緒に頑張って中国語を学びましょう!) 💪


🔗Chinese Class Introduction

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